BACK |
SMショート・SHORT 恥ずかしい手紙 |
MENU |
『だから色々と、それとなく調べた。お前の友だちは、おしゃべり娘が多いな。名前は、相沢洋子、年は19才、多分まだ処女!と聞き出すことができた。 おれは今まで、過去30人年の人生に、沢山の女とやってきたが誰とでも寝る飯場の飯炊き女や、浮気な人妻や、末亡人なんかが多くて、まだ一度も処女を抱いたことはなかったんだ。 いっべん、処女とやってみたいものだ。できれば処女の女子大生とやってみたい!と長い間、思っていた。さし当たり、お前なら不足はなかったんだが、チャンスがつかめないまま、学枚は夏休みに入り、おれはがっかりした。 9月までには、工事は終わってしまう。お前を抱くどころか、もう二度と眺めることもできねえものと、実はあきらめていたんだ。だが、10日前の夕方、おれはとうとうチャンスに恵まれた。 何の用があったのか、お前は学校へ一人で来て、テニスコートの隅で、あの二枚目の先公と話し込んでいたな。おれは工事場の三階から見ていて、妬けて仕方がなかった。お前ら、怪しいんじゃねえか?もうとっくに出来てるんじやあるめえか――と思ったぜ。 工事場には、おれ一人きりだった。コンクリミキサー車の会社がストライキで、おれたちは臨時の休みだったんだ。おれは現場監督に頼まれて、奴が前の日に置き忘れた青写真を取りに来ていた。 お前は、工事現場の前を通って裏門から帰ろうとした。このチャンスを逃がす手はねえ―とおれは思ったね。 いきなり、おれに声をかけられて立ちすくんだ時の、お前の顔がまた何ともいえず良かったよ。 今にも泣き出しそうで、そのくせ声も立てられず――まあ、毒蛇に睨まれた小鳥、という感じだったぜ。 おれのツラは、そんなにおっかねえか? 醜いかよ そのあとも、おれは大して骨を折らずに思いをとげることができたが――もし、顔のせいなら、おれは生まれて初めて、おれを製造した親どもに感謝しなきゃいけねえな。お前は怯え切っていて、おれが猿ぐつわをかませようとすると、おとなしく口をあけて手拭いをくわえやがった。 裸にする時も作業用ロープで後ろ手に縛り上げた時も、お前は意外なほど素直でただふるえていやがった。 今まで女を縛って言う事を聞かせたのは3、4回位あったが、お前みてえに手間の掛からなかった奴は初めてだ 見込み通り、いい体だった。丸いところはタップリと丸いし、細いところは、よく引き締まっていて形がいい。 色が白いし、足が長い。お前ならヌードモデルで食えるぜ。 体の内側も、えらく上等だったよ。あれを××××等と月並みに呼んじゃあ〜もったいねえ。お前のは優秀だよ。スペシャルだよ。自信を持ちなよ。このおれが保証する。何しろ、おれは夢中になっちまって、続けて2回、満足したからな。お前は、悶えて、泣いて、とても可愛かった。 セメントだらけの固いロープの間で、白くて丸くて形の良い乳房が、汗に光って、ゆれていた。 ただ、ちょっとアテがはずれたのは、いつの間にか、お前が腰を使い始めたことだ。 人の話なんて、いいかげんなものだな。あんな処女があるかよ。 だが、それはどうでもいい。 洋子。 実は今、俺は困ってるんだ。バクチで大負けしてヤバイ借金ができちまい暴力団の連中に脅されてるんだ。 おれは、その監部7人に洋子の体を貸すことになった。おれ自身もまた抱きたいので、結局、男8人に回されることになるんだが、これを是非、承知してもらいてえんだ。場所は監部の一人が経営している温泉マークで…』 手続は、まだつづくが、洋子は誤字に気付いた。監部の監を消しゴムで消し、幹に書き直した。 我ながら、下手な字だった。だが、こういう手紙は、へたな字の方か感じが出るものだ。 洋子は、自分を、『艶書狂、プラス被虐症』と承知している。 洋子は今、全裸で机に向かい、椅子に腰かけている。『首』、『乳房』、『腰』、『両足首』には、厳重に縄が、かけてあり、『両手首』は、前手縛りだ。自分で縛ったのである。 ほかには、太さ約5センチの民芸品の木彫りの人形を、男の代わりに使っている。 自作の手紙の通り、洋子は19歳。ともかく、まだ、処女には間違いなかった。 |
||
――(おわり)―― |